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今月の法話

令和2年7月 No.387
信心 生きる力となる

 緊急事態宣言が解除されたとはいえ、新型コロナウィルス感染症拡大防止のために、できる範囲での自粛生活が続いています。みんなそれぞれに苦しい思い、つらい思いを抱えながら耐え忍んでいますが、本当に分かってくれる人がどれだけいるでしょうか。わたしの喜びをともに喜んで、わたしの悲しみをともに悲しんでくれる。そんな誰かがそばにいれば、どんなときでも乗り越えていけるような気がします。

 ♪そばにいてくれるだけでいい 黙っていてもいいんだよ 僕のほころびぬえるのは おなじ心の傷をもつ おまえのほかにだれもない そばにいてくれるだけでいい♪

 フランク永井さんのヒット曲「おまえに」です。何かを話してくれなくてもいい。だまっていてもいい。そばにいてくれるだけでいい。わたしの喜びをともに喜んで、わたしの悲しみをともに悲しんでくれるなら。そんなわたしの思いに先駆けて、こちらから頼みもしないのに、お願いもしないのに、一緒に生きてくださるのが阿弥陀さまです。

 悲しいときにも涙をぐっとこらえて、苦しいときでさえ何でもないふりをして、砂を噛むように暮らしながらも、吐き出すことの出来ないこの思い。阿弥陀さまのお慈悲は「あなたのことはすべてわかっているからね。ずっとそばにいるよ、南無阿弥陀仏」と、今ここに届いています。新型コロナウィルスの影響で人とのふれあいが制限されていますが、阿弥陀さまはいつでもどこでもご一緒です。大いなるお慈悲「南無阿弥陀仏」が、わたしの胸いっぱいに広がり、阿弥陀さまに身を委ねながら、この人生を生きていく。そんな力を今恵まれています。

愛媛県越智郡上島町 太平寺 深水 健司