法話 今月の法話

今月の法話

平成30年11月 No.367
愚痴からお念仏がこぼれる

 9月は秋雨前線の影響で、雨のお天気が続きました。そんな日に車を運転していると、視界が悪くて目は疲れるし、渋滞でもすれば嫌気が差して溜め息もでます。自宅に帰ると家内が、この天気で洗濯物が乾かずに、新たに干す場所がないと嘆いています。お天気のことですから言っても仕方がないのに、ついつい愚痴がでます。

 私たちは日々の生活の中で、思った通りにならないことを、嘆いたり悲しんだりしています。地域の付き合いや仕事のこと、家族の問題等もそうです。「皆のことを考えてやっているのに、どうして分かってくれないのか」と、我が思いに反すれば腹を立てることさえあります。

 しかし、様々な場面で各々の考えがあって事情も伴いますので、なかなか私の思い通りにはなりません。それに、それぞれが自分の思うままに振る舞えば、社会は成り立っていきません。思わず愚痴がでたときこそ、まずは自己を見つめなおすことが大切かと思います。

 昔、島根県に浅原才市さんという熱心な浄土真宗の門徒がいました。仏さまの教えを慶んで、数多くのうたを残しています。その中に「あさましのわが心 南無の鏡で 見りゃわかる」とあります。南無
阿弥陀佛の教えによって自分自身を知らされ、そして自己を見つめて反省していかれたのでした。

 「ブツブツ」と不平不満を言うこの口から「南無阿弥陀仏」とお念仏がでてくださるのは有難いことであります。

広島県呉市 淨泉寺 東元 晃慈

今月の法話について

西本願寺鹿児島別院では、本願寺派布教使による法話(仏さまのお話)を毎月発行しています。